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- ボツイントロ4
確かめに行こう。
民衆の声を聞きに行くのだ。
あのデモの正体さえ、あなた達はまだ知らない。
- 騎士見習い確かめに……?
そうだな……確かに……
キミの言う通りだ!
- 司教どこへ行くのです。
あなた達は、追加で説教ですよ。
冷たい目をした司教がにじり寄り、あなた達の首根っこを捕まえようとする。
- 騎士見習いッ……司教!
- 騎士見習い司教はどうして戦争をするのか教えてくれないんです!?
ボク達毎週のように説教を聞いてるけどその中に納得の行く理由なんかなかった。
ごめんなさい、ボク達確かめに行かなくちゃ、
城下広場で何が起こってるのか!
戦争に反対してるみんなの、本当の気持ちを!
騎士見習いは一息に言い放つと、礼をしてその場を駆け出した。
あなたも追いかけなくては。
- 司教……待ちなさい!
- 司教あれが戦争反対のデモですって?
待ちなさい、そんな簡単なものでは――


「聖フィニクス騎士団の維持に反対!」
「反対!」
「祈りの場所に戦争を持ち込むな!」
「そうだ!」
民衆は口々に怒鳴りたて、松明を突き上げる。
- 騎士見習い………あっ。
- 騎士見習い裏道を教えてくれたおじさん……。
あの人も、デモに参加してたんだ……。
騎士見習いはその中年に近寄り、声をかけた。
しかし……
- 中年男性…………お前ら……騎士か。
声をかけられて振り向き、騎士見習いの制服をまじまじと見つめた男性の一言で、
民衆の目は一斉にあなた達のほうへ向いた。
- 中年男性さっきパンを買いに行くと言ってた子じゃないか。
純粋そうな顔して、とっくに騎士団の犬だったってわけか。
お上の使い走りか?パンは買えたかよ……?
- 騎士見習いお、おじさん……?
- 中年男性……さぞかし高級なパンをお買いになったんだろうなァ、聖騎士様よ!
俺達は知ってるぞ、アンタら騎士がどんな生活してるのか!
貴族にでもなったつもりか!?
大聖堂はそんなものの為にあったんじゃない……
アンタ達が、変えちまったんだ!!
- 騎士見習い何のこと!?
ボクらの生活……?
な、何を言ってるんだよっ、おじさん!
デモの民衆は騎士見習いを取り囲み、松明を向ける。
「燃えてなくなれ」
民衆の中の誰かが、そう叫んだのをあなたは耳にした。
そして……
- ???やめろ。
その声は聞き覚えのあるものだった。
民衆の垣根の奥から、蒸気を吹き出しながら小さな機械が飛んできた。
民衆がそれらに気を取られている間に、あなたは騎士見習いを自分のほうへ引き寄せるだろうか。
- ???お前ら、ちょっとやり過ぎだ。
この機械でデモの様子を録画させてもらうぞ。
鬱憤ばらしも結構だがな、
報告されてややこしい事になりたくなかったら程々にしとけ。
聞き覚えのある声は小さな機械から流れているようだった。
民衆のターゲットはその瞬間、騎士見習いから小さな機械へとうつり変わる。
蜻蛉のようにひらりひらりと攻撃の手を交わす小さな機械と、
それに掴みかかろうと狂乱する民衆。
民衆のうちの一人が小さな機械に喰らいつく。
その機械は程なくして壊されるだろうと、あなたは悟った。
- 騎士見習い……この声、さっきのヤツだよね。
助けて……くれたのかな?