礼拝には遅刻したものの、どうにかこうにかたどり着いたあなた達。
急いで制服に着替えてその場に参列した。

  • 司教
    ……はぁ。
    えー……なんだか途中で邪魔が入りましたね。
    礼拝に遅れて来るなどというのは、信仰以前の問題です。
    士気が下がって迷惑です。
    皆さん、どうぞ反面教師としてあげてください。
  • 騎士見習い
    ……………。

騎士見習いはあなたの隣に座りながら、居心地悪そうに縮こまった。
司教はあなた達をぎろりと一瞥した後、再び説教に戻った。

  • 騎士見習い
    ……………あのさ………。

騎士見習いが小声で話しかけてくる。

  • 騎士見習い
    さっき見た機械……みたいなやつ。
    思うんだけど、あれも筋電義体(アーツ)なんじゃないかな。

アーツ……
つまりは、体の一部を義体化するという事だ。

修道会に入りたてのあなたの耳にも、その話は届いているだろう。

  • 騎士見習い
    なんだかかわいそうだったな。
    ……なんか……
    騎士団って、大丈夫なのかな?
    ……ボク達も、いつかあんな風にされるんじゃ……。
  • 騎士見習い
    そ、それにさっ……
    ロイヤル・スクエアのデモを見てると……
    普通に暮らしてる人たちは戦争(こんなこと)なんて望んでないんじゃ……。

俄に、大聖堂がしんと静まり返った。
礼拝が終わったらしい。

  • 騎士見習い
    あ……
  • 騎士見習い
    と、とりあえず、礼拝を終わらせなきゃね。
    今、こんな事話しても仕方ないや……。

騎士見習いは長椅子を立ち、礼拝を締めくくる祈りの為に目を瞑った。

「太陽の名の下に」

修道士と騎士見習い達がそう輪唱し、本日の礼拝は終わる。

  • 騎士見習い
    …………。

騎士見習いは不安そうにしている。