あなた達は大聖堂に戻った。
そこには司教が待ち構えていて……。

  • 司教
    あなた達……。

あなた達二人の肩を、そっと抱いた。

  • 騎士見習い
    司教(せんせい)……あの……?
  • 司教
    あなたは……
    私の説教の中に、納得のいく理由など一つもないと言いましたね。
  • 騎士見習い
    えっと…………。
  • 司教
    私は司教……神を語る立場ですから、
    それがなんであれ、聖典の言葉を借りて自分の解釈を介入させ、
    何かを正当化することには慎重にならざるを得ないのです。
    説明不足でした。
    魔術師のはしくれとして恥じ入ります。

司教は肩を抱く腕に力を込める。
その手は震え、目には涙が浮かべられていた。

  • 騎士見習い
    ……司教(せんせい)、泣い……?
  • 司教
    すみません……
    あなた達を導いてあげることができなくて……
    すみ……ません……。
  • 騎士見習い
    …………。

騎士見習いはおずおずと、迷うような手で司教とあなたを一緒に抱き返した。

  • 騎士見習い
    司教は清らかですね。
    これから先も、きっと血で汚れる事はないんでしょう。
  • 騎士見習い
    ボク……きっと戦います。戦うと、思います。
    司教や、スクエアに居た人たちに、清らかなままでいてほしいから。

俯いた司教はどんな顔をしているのか……
あなたにも解らなかった。